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日本語の「ここ・そこ・あそこ・どこ」は、いずれも場所を表す指示詞です。中国語では一見わかりやすく見えますが、実際に最も混同しやすいのは「そこ」と「あそこ」です。どちらも中国語では「那裡」と訳されることが多いものの、日本語では単純に距離だけで近・中・遠を分けるのではなく、話し手・聞き手・場所がそれぞれどこに位置しているかによって使い分けます。
話し手に近い場所には「ここ」を使い、話し手と聞き手が離れている場合は、聞き手に近い側を通常「そこ」で表します。両者から離れた場所には「あそこ」を使い、場所がわからないときは「どこ」で尋ねます。話し手と聞き手が同じ側にいる場合、「そこ」は目の前から少し離れているものの、「あそこ」と呼ぶほど遠くはない範囲を指すこともできます。そのため、「ここ=ここ、そこ=そこ、あそこ=あそこ」のように訳だけを覚えても、実際の場面ではどれを選べばよいのかわからなくなりやすいのです。
この4語は「こ・そ・あ・ど」の体系に戻して考えると理解しやすくなります。まず、その場所が話し手側なのか、聞き手側なのか、それとも両者から離れているのかを確認し、それから使う語を決めます。さらに「に/で」、存在を表す動詞、旅行中の道案内で使う文型などと組み合わせて見ると、それぞれの場所指示詞が文の中でどのような役割を持つのかも理解しやすくなります。
「ここ・そこ・あそこ・どこ」を「ここ・そこ・あそこ・どこ」と訳だけで覚えてはいけないのはなぜ?
「ここ・そこ・あそこ・どこ」は、日本語で場所を表す指示詞です。中国語の「那裡」は「そこ」に当たることもあれば「あそこ」に当たることもあり、両者をそのまま置き換えることはできません。
「こ・そ・あ・ど」の体系に戻して考えると、より明確です。「こ」は話し手に近い範囲、「そ」は聞き手に近い範囲、「あ」は話し手と聞き手の両方から離れた範囲、「ど」は疑問を表します。物を指す系列は「これ/それ/あれ/どれ」、名詞を修飾するときは「この/その/あの/どの+名詞」を使います。詳しくは日本語「この・その・あの・どの」の使い方まとめもあわせて確認できます。
日本語の「ここ・そこ・あそこ・どこ」はどう使い分ける?まず話し手と聞き手の位置を確認
「ここ・そこ・あそこ・どこ」は、何メートルという固定された距離で近・中・遠を区切るわけではありません。話し手と聞き手が同じ側にいる場合は、近い場所が「ここ」、中間が「そこ」、遠い場所が「あそこ」です。一方、両者が向かい合っている場合は、話し手の周囲が「ここ」、聞き手の周囲が「そこ」、両者から離れた場所が「あそこ」になります。
| 指示詞 | 基本的な意味 | 判断の基準 |
| 「ここ」 | ここ | 話し手の近く |
| 「そこ」 | そこ | 中間の範囲、または聞き手の近く |
| 「あそこ」 | あそこ | 話し手・聞き手の両方から離れている |
| 「どこ」 | どこ | わからない場所を尋ねる |
「ここ」の使い方|話し手がいる場所やその近くを指す
「ここ」は、話し手が現在いる場所や、話し手のすぐ近くにあり、自分側の範囲と考えられる場所を指します。たとえば教室の中に立って「ここは1年生の教室です」と紹介したり、入口のそばで「ここは入口です」と言ったりするときに「ここ」を使います。必ずしも足元の一点だけを指すわけではなく、話し手の周囲にあるある程度の範囲を含むこともあります。後ろに「で」「に」などの助詞が付く場合は、その文が動作の行われる場所を表しているのか、人や物の存在する位置を表しているのかを見て判断します。
- 例文:ここは1年生の教室です。
かな:ここはいちねんせいのきょうしつです。
意味:ここは1年生の教室です。
現在いる場所を紹介しています。 - 例文:ここは入口です。
かな:ここはいりぐちです。
意味:ここは入口です。
目の前の位置を説明しています。 - 例文:ここで待ってください。
かな:ここでまってください。
意味:ここで待ってください。
「で」は待つという動作が行われる場所を示します。
「そこ」の使い方|聞き手側や話し手と聞き手の間の範囲を指す
「そこ」は、固定された「中距離」を表す語だと誤解されやすいのですが、実際には話し手と聞き手がどこにいるかを見る必要があります。二人が離れて立っている場合、「そこ」は聞き手の近くを指すことが多く、たとえばスタッフが旅行者に「そこに座ってください」と言うとき、座席が旅行者側にある場合などです。一方、二人が同じ側に立って前方を見ている場合は、「ここ」より少し遠いものの「あそこ」と呼ぶほどではない範囲を「そこ」で指すこともできます。そのため、「そこ」を見たときは何メートル離れているかを考えるのではなく、その場所がどちら側に近いのかを先に確認するほうがわかりやすいでしょう。
- 例文:そこは図書室です。
かな:そこはとしょしつです。
意味:そこは図書室です。
視線の先にある「そこ」の範囲を指しています。 - 例文:田中さんのかばんはそこにあります。
かな:たなかさんのかばんはそこにあります。
意味:田中さんのかばんはそこにあります。
かばんが「そこ」の範囲にあります。 - 例文:そこに座ってください。
かな:そこにすわってください。
意味:そこに座ってください。
座る場所が聞き手側に近い位置にあります。
「あそこ」の使い方|話し手と聞き手の両方から離れた場所を指す
「あそこ」は、話し手と聞き手のどちらからもある程度離れた場所を指し、通常は二人が一緒に遠くを見るような位置で使います。道路の向こう側にある店、ホームの反対側、遠くにある駅などには「あそこ」が適しています。「そこ」との大きな違いは、その場所が聞き手の近くにあるのではなく、話し手と聞き手の両方から離れた位置にあることです。そのため、中国語ではどちらも「那裡」と訳される場合がありますが、日本語では実際の位置関係によって使い分けます。
- 例文:あそこは事務室です。
かな:あそこはじむしつです。
意味:あそこは事務室です。
事務室が話し手と聞き手の両方から離れています。 - 例文:あそこに先生がいます。
かな:あそこにせんせいがいます。
意味:先生はあそこにいます。
二人で一緒に遠くを見ています。 - 例文:あそこが駅です。
かな:あそこがえきです。
意味:あそこが駅です。
遠くにある駅を指しています。
「どこ」の使い方|わからない場所を尋ねる
「どこ」は、場所がわからないときに尋ねるための疑問詞です。最も基本的な文型は「Nはどこですか」で、トイレ、駅、出口などがどこにあるかを直接尋ねることができます。後ろに存在を表す動詞が続く場合は、「どこにありますか/いますか」という形もよく使われます。「どこ」自体は「どの場所か」という疑問を示すだけで、後ろに付く「に」「で」などの助詞は、存在する位置を聞くのか、動作の行われる場所を聞くのか、それとも別の位置関係を聞くのかによって変わります。
- 例文:すみません、トイレはどこですか。
かな:すみません、といれはどこですか。
意味:すみません、トイレはどこですか。
「Nはどこですか」をそのまま使って場所を尋ねています。 - 例文:先生の車はどこにありますか。
かな:せんせいのくるまはどこにありますか。
意味:先生の車はどこにありますか。
存在する位置を尋ねるため「に」を使っています。 - 例文:駅はどこですか。
かな:えきはどこですか。
意味:駅はどこですか。
「Nはどこですか」で所在地を尋ねています。
「そこ」と「あそこ」の違いは?同じ「那裡」でも位置関係が異なる
「そこ」と「あそこ」は、中国語ではどちらも「那裡」と訳されることが多いのですが、違いは場所と話し手・聞き手の位置関係にあります。話し手と聞き手が離れている場合、「そこ」は通常、聞き手の近くを指します。二人が同じ側にいる場合は、両者から少し離れた中間的な範囲を指すこともできます。一方、「あそこ」は話し手と聞き手の両方から離れており、二人が同じ遠くの場所を見るような位置を表します。
| 比較項目 | 「そこ」 | 「あそこ」 |
| 中国語でよくある訳 | 那裡 | 那裡/那邊 |
| 二人が離れている場合 | 聞き手側に近い | 話し手・聞き手の両方から遠い |
| 二人が同じ側にいる場合 | 近い場所と遠い場所の間の範囲 | 「そこ」よりさらに遠い位置 |
| 話すときの視線 | 相手の近くを指すことが多い | 二人で一緒に遠くを見る |
| よくある場面 | 相手の足元、座席の横、手元付近 | 道路の向こう側、ホームの反対側、遠くの建物 |
| 判断方法 | その場所が聞き手側にあるかを見る | その場所が両者から離れているかを見る |
▌「そこ」と「あそこ」の違い|聞き手側 vs. 両者から遠い場所
「そこ」と「あそこ」は中国語ではどちらも「那裡」と訳せますが、違いは訳語ではなく、その場所がどこに位置しているかです。話し手と聞き手が離れている場合、「そこ」は通常、聞き手に近い場所を指します。一方、「あそこ」は両者からある程度離れており、二人が一緒により遠い方向を見る必要がある位置です。たとえば駅でスタッフと旅行者が出口を探しているとき、出口が旅行者のすぐ近くなら「そこ」、ロビーの反対側にあるなら「あそこ」と言います。
- 例文:出口はそこです。
かな:でぐちはそこです。
意味:出口はそこです。
スタッフと旅行者が離れて立っており、出口が旅行者側にあるため「そこ」を使っています。 - 例文:出口はあそこです。
かな:でぐちはあそこです。
意味:出口はあそこです。
出口がスタッフと旅行者の両方から離れており、二人とも遠くを見る必要があるため「あそこ」を使っています。 - 例文:そこではなくて、あそこです。
かな:そこではなくて、あそこです。
意味:そこではなくて、あそこです。
最初の「そこ」は聞き手に比較的近い位置を指し、その後「あそこ」で視線を両者からさらに離れた場所へ移しています。一つの文の中でも両者の位置の違いがわかります。
▌同じ「出口はどこですか」でも、「そこ」と「あそこ」はどう違う?
同じように駅で出口を尋ねる場合でも、「そこです」と「あそこです」はどちらも中国語では「在那裡」と訳せますが、場面は異なります。「そこです」は出口が質問した人の近くにあり、たとえば旅行者の後ろや横にあることを示します。一方、「あそこです」は出口がスタッフと旅行者の両方から離れており、前方や遠くを見る必要があることを示します。変わるのは中国語の意味ではなく、出口と二人の位置関係です。
- 例文:出口はそこです。
かな:でぐちはそこです。
意味:出口はそこです。
スタッフが旅行者にこのように言う場合、「そこ」は出口が旅行者側に近いことを示し、たとえば旅行者の後ろや横にある状況です。 - 例文:出口はあそこです。
かな:でぐちはあそこです。
意味:出口はあそこです。
出口がスタッフと旅行者の両方から離れており、二人とも遠くを見る必要があるため「あそこ」を使います。 - 例文:そこではなくて、あそこです。
かな:そこではなくて、あそこです。
意味:そこではなくて、あそこです。
前の「そこ」は聞き手側、または比較的近い範囲を指し、後ろの「あそこ」は視線をさらに遠い位置へ移しています。一つの文の中で両者の距離の違いを直接確認できます。
「ここ・そこ・あそこ・どこ」と「これ・それ・あれ・どれ」の違いは?
「ここ・そこ・あそこ・どこ」は場所を指し、「これ・それ・あれ・どれ」は物を指します。どちらも「こ・そ・あ・ど」の体系に属するため、位置関係の考え方はよく似ています。違うのは、その場で指している対象が「どの場所」なのか、それとも「どの物」なのかという点です。たとえば「ここは受付です」はこの場所が受付であることを表し、「これは申込書です」は手元や目の前にある物が申込書であることを表します。
| 「こ・そ・あ・ど」 | 場所 | 物 | 位置関係 |
| こ | 「ここ」 | 「これ」 | 話し手に近い |
| そ | 「そこ」 | 「それ」 | 二人が離れている場合は聞き手に近い。同じ側にいる場合は中間の範囲を指すこともある |
| あ | 「あそこ」 | 「あれ」 | 話し手・聞き手の両方から離れている |
| ど | 「どこ」 | 「どれ」 | 場所や物がわからないときに尋ねる |
▌「ここ・そこ・あそこ・どこ」と「これ・それ・あれ・どれ」の違い|場所 vs. 物
どちらも「こ・そ・あ・ど」の体系に属しており、位置関係はおおむね同じですが、指している対象が場所なのか物なのかが異なります。「ここ・そこ・あそこ・どこ」はある範囲を「場所」として扱い、「これ・それ・あれ・どれ」は具体的な一つの物を指します。空港のカウンターを例にすると、「ここ」は現在いる免税カウンターを指すことができ、「これ」はカウンターの上にある免税申請書を指すことができます。どちらも話し手の近くにありますが、指している対象が異なります。
- 例文:ここは免税カウンターです。
かな:ここはめんぜいかうんたーです。
意味:ここは免税カウンターです。
「ここ」は現在いる範囲を指しており、この文では「この場所」が免税カウンターであることを説明しています。 - 例文:これは免税の申請書です。
かな:これはめんぜいのしんせいしょです。
意味:これは免税の申請書です。
「これ」は目の前にある申請書を指しており、この文では「この物」が何なのかを説明しています。 - 例文:パスポートはどこですか。/パスポートはどれですか。
かな:ぱすぽーとはどこですか。/ぱすぽーとはどれですか。
意味:パスポートはどこですか。
/どれがパスポートですか。
「どこ」はパスポートがどの場所にあるのかを尋ねています。「どれ」は目の前に複数の物があり、その中のどれがパスポートなのかを確認する表現です。
▌同じカウンターの前でも、「ここ」と「これ」は場所を指すか物を指すかが違う
同じカウンターの前でも、「ここ」と「これ」の両方を使うことができます。距離が変わるのではなく、指している対象が変わります。「ここ」は目の前の範囲を場所として捉え、「これ」はその中にある具体的な物を一つ取り上げます。疑問詞も同様で、「どこ」は物や人がどの場所にいる・あるのかを尋ね、「どれ」は複数の物の中から「どれなのか」を尋ねます。
- 例文:ここは免税カウンターです。
かな:ここはめんぜいかうんたーです。
意味:ここは免税カウンターです。
「ここ」は現在いるカウンターの範囲を指しており、焦点は「この場所」にあります。 - 例文:これは免税の申請書です。
かな:これはめんぜいのしんせいしょです。
意味:これは免税の申請書です。
「これ」は目の前で持っている、または置かれている申請書を指しており、焦点は「この物」に変わります。場所を表す「ここ」に置き換えることはできません。 - 例文:パスポートはどこですか。/パスポートはどれですか。
かな:ぱすぽーとはどこですか。/ぱすぽーとはどれですか。
意味:パスポートはどこですか。
/どれがパスポートですか。「どこ」はパスポートの位置を探しているのに対し、「どれ」は目の前にすでに複数の物があり、その中からどれがパスポートなのかを尋ねています。中国語ではどちらにも「哪」が使われることがありますが、日本語では尋ねている内容が異なります。
「どこに」と「どこで」の違い:存在する位置は「に」、動作の場所は「で」
「どこに」と「どこで」はどちらも場所を尋ねますが、後ろに続く動詞が異なります。「に」は人や物が存在する位置を示すため、「あります/います」とよく組み合わせます。「で」は動作が行われる場所を表し、「食べます、勉強します、買います、待ちます」などの具体的な動作を表す動詞が続きます。「どこ」の後ろにどの助詞を付ければよいかわからないときは、その文が単に「どこにいる・あるのか」を尋ねているのか、それとも「どこで何かをするのか」を尋ねているのかを見ると判断しやすくなります。
| 比較項目 | 「どこに」 | 「どこで」 |
| 主な意味 | どこにいる/あるか | どこで何かをするか |
| 「に/で」の役割 | 存在する位置を示す | 動作が行われる場所を示す |
| よく組み合わせる動詞 | あります、います | 食べます、買います、勉強します、待ちますなど |
| 質問の焦点 | 人や物そのものがどこにいる・あるか | ある動作がどこで行われるか |
| 例 | 先生はどこにいますか。 | 先生はどこで授業をしていますか。 |
| 中国語での判断 | 先生は「どこにいるか」 | 先生は「どこで授業をしているか」 |
▌「どこに」と「どこで」の違い|存在する位置 vs. 動作の場所
「どこに」と「どこで」はどちらも「どこ」を尋ねますが、文が注目している内容が異なります。「どこに」が「います/あります」と組み合わさる場合は、人や物そのものがどこに存在するのかを尋ねます。一方、「どこで」は、ある動作がどの場所で行われるのかを尋ねます。学校で先生を探している場面を例にすると、「先生はどこにいますか」は先生が現在どこにいるのかだけを知りたい質問です。「先生はどこで授業をしていますか」は、先生が授業をしていることはすでにわかっていて、その授業がどこで行われているのかを尋ねています。
- 例文:先生はどこにいますか。
かな:せんせいはどこにいますか。
意味:先生はどこにいますか。
この文は先生が現在いる位置だけを尋ねているため、「どこ」の後ろに存在する位置を示す「に」を使います。 - 例文:先生はどこで授業をしていますか。
かな:せんせいはどこでじゅぎょうをしていますか。
意味:先生はどこで授業をしていますか。
先生が授業をしていることはすでにわかっており、今尋ねているのは「授業をする」という動作がどこで行われているかなので、「で」を使います。 - 例文:田中さんは図書館にいます。図書館で勉強しています。
かな:たなかさんはとしょかんにいます。としょかんでべんきょうしています。
意味:田中さんは図書館にいます。
図書館で勉強しています。
場所はどちらも「図書館」ですが、最初の文は田中さんがどこにいるかを表すため「に」を使い、次の文は「勉強する」という動作がどこで行われているかを表すため「で」を使います。
▌同じように先生を探す場面でも、「どこに」は人の場所、「どこで」は動作の場所を尋ねる
学校で先生を探しているとします。「先生はどこにいますか」と「先生はどこで授業をしていますか」は、どちらも「3階の教室」のような場所が答えになる可能性がありますが、質問している内容は異なります。「どこにいますか」は先生が現在どこにいるのかだけを尋ねています。一方、「どこで授業をしていますか」は、先生が授業をしていることはすでにわかっており、その「授業をする」という動作がどこで行われているのかを尋ねています。
- 例文:先生はどこにいますか。
かな:せんせいはどこにいますか。
意味:先生はどこにいますか。
この文は先生が現在いる位置だけを尋ねているため、存在動詞「います」と「に」を組み合わせます。 - 例文:先生はどこで授業をしていますか。
かな:せんせいはどこでじゅぎょうをしていますか。
意味:先生はどこで授業をしていますか。
先生が「授業をする」ことはすでにわかっており、質問しているのはその動作がどの場所で行われるかなので「で」を使います。 - 例文:田中さんは図書館にいます。図書館で勉強しています。
かな:たなかさんはとしょかんにいます。としょかんでべんきょうしています。
意味:田中さんは図書館にいます。
図書館で勉強しています。同じ「図書館」でも、最初の文では田中さんがいる位置として扱うため「に」を使い、次の文では「勉強する」が行われる場所として扱うため「で」を使います。
日本旅行で役立つ日本語:「ここ・そこ・あそこ・どこ」を道案内や場所探しでどう使う?
日本を旅行するとき、「ここ・そこ・あそこ・どこ」は、施設を探したり、道を尋ねたり、スタッフから場所を案内されたりする場面で特によく使われます。駅でトイレの場所を尋ねるときは「どこ」を使い、相手が遠くを指した場合は「あそこ」と答えることがあります。指定された位置が旅行者のすぐそばなら、スタッフは「そこ」を使います。現在立っている場所を示したい場合は「ここ」です。中国語では「そこ」と「あそこ」のどちらも「那裡」と訳されやすいのですが、実際の場面で語の選択を左右するのは、話し手・聞き手・場所の位置関係です。旅行中にこの4語を耳にしたら、文だけでなく、相手がどこに立っていて、どこを指しているのかも一緒に見ると理解しやすくなります。道案内の表現については、日本旅行で道を尋ねるときのよく使う日本語もあわせて確認できます。
▌場面①|駅でトイレの場所を尋ねる
A:すみません、トイレはどこですか。
すみません、トイレは どこですか。
すみません、トイレはどこですか。
B:あそこです。エスカレーターの隣です。
あそこです。エスカレーターの となりです。
あそこです。エスカレーターの隣です。
📌 文法ポイント:「どこ」は、わからない場所を尋ねるときに使います。答えるときは、トイレがどの位置にあるかによって使う語が変わります。この場面では、駅員と旅行者のどちらも少し遠くを見る必要があるため「あそこ」を使っています。トイレが旅行者のすぐそばにある場合は、駅員が「そこです」と言うこともあります。同じ中国語の「在那裡」でも、日本語では実際の位置に応じて語が変わります。
▌場面②|ホテルで荷物をどこに置けばよいか尋ねる
A:この荷物はどこに置けばいいですか。
この にもつは どこに おけば いいですか。
この荷物はどこに置けばいいですか。
B:そこに置いてください。
そこに おいてください。
そこに置いてください。
📌 文法ポイント:スタッフが使っている「そこ」は旅行者側の位置を指しており、たとえば旅行者の横にある荷物置き場や足元のスペースなどです。話し手と聞き手が離れて立っている場合、「そこ」は通常、聞き手の近くを指すため、単純に「話し手から少し離れた場所」とだけ覚えることはできません。この文では「そこに」も使われています。「置く」は物をある位置へ移して置く動作なので、「に」が荷物を置く位置を示しています。
▌場面③|バス停で待つ場所を確認する
A:空港行きのバスはどこから出ますか。
くうこういきの バスは どこから でますか。
空港行きのバスはどこから出ますか。
B:ここから出ます。ここでお待ちください。
ここから でます。ここで おまちください。
ここから出ます。ここでお待ちください。
📌 文法ポイント:「ここ」は、話し手が現在いる場所やその近くを指します。スタッフがちょうどバスの発車場所に立っているため、そのまま「ここから出ます」と言うことができます。続く「ここでお待ちください」も同じ場所を指していますが、助詞は「で」に変わります。今回は「待つ」という動作をこの場所で行うことを表しているためです。「ここ」自体は変わらず、後ろに付く助詞が動詞の内容によって変わります。
文化知識の補足:
- 「トイレはどこですか」は、それ自体で自然な尋ね方です。日本旅行中だからといって、必ず長く、より丁寧な表現に言い換える必要はありません。ホテル、百貨店、サービスカウンターなどでは、「こちら/そちら/あちら/どちら」という表現もよく使われます。このうち「こちら/そちら/あちら」は、それぞれ「ここ/そこ/あそこ」をより丁寧にした表現として使えます。
- 「そこ」は固定された「中距離」を表す語ではありません。話し手と聞き手が異なる位置にいる場合、「そこ」は通常、聞き手の近くを指します。二人が同じ側に立って前方を見ている場合に限って、「ここ」と「あそこ」の間にある範囲のように使われることがあります。ホテルのカウンター、切符売り場、店のレジなどでは、カウンターを挟んで話し手と聞き手が向かい合う場面が多いため、旅行者側を指す「そこ」を特によく耳にします。
- 「ここ・そこ・あそこ・どこ」は場所を示す語であり、実際の文ではさまざまな助詞と組み合わせます。「そこに置いてください」の「に」は物を置く位置を示し、「ここでお待ちください」の「で」は待つという動作が行われる場所を示します。「ここから出ます」の「から」は出発点を表します。同じ場所指示詞でも、後ろに付く助詞は文で表したい内容によって変わります。
日本語「ここ・そこ・あそこ・どこ」と韓国語「여기・거기・저기・어디」はどう対応する?
日本語の「ここ/そこ/あそこ/どこ」と韓国語の「여기/거기/저기/어디」は、実際の場所を表す場合、基本的には一組ずつ対応させることができます。話し手の近くは「ここ/여기」、聞き手の近くは「そこ/거기」、話し手と聞き手の両方から離れた場所は「あそこ/저기」、場所がわからないときは「どこ/어디」を使います。
◆ 「ここ」と韓国語「여기」:話し手に近い位置
韓国語の「여기」と日本語の「ここ」は特に対応させやすく、どちらも話し手側の位置を示します。ホテルのカウンターで「ここに記入してください」と言ったり、スタッフが自分の近くを指して「ここで待ってください」と言ったりする場合、韓国語では「여기」、日本語では「ここ」を使います。後ろには文の内容に応じて、存在する位置、動作の場所、移動方向などを示す助詞が付きます。
- 例文:여기가 지하철역 입구예요.
ローマ字:yeo-gi-ga ji-ha-cheol-yeok ip-gu-ye-yo.
日本語:ここが地下鉄駅の入口です。
「여기」は話し手が現在いる位置を指しており、日本語の「ここが地下鉄の入口です」の「ここ」とよく対応します。 - 例文:여기에서 잠깐 기다려 주세요.
ローマ字:yeo-gi-e-seo jam-kkan gi-da-ryeo ju-se-yo.
日本語:ここで少し待ってください。
「여기」の後ろに「에서」が付き、待つという動作が行われる場所を示しています。日本語では「ここで少し待ってください」と表せます。 - 例文:가방은 여기에 놓아 주세요.
ローマ字:ga-bang-eun yeo-gi-e no-a ju-se-yo.
日本語:かばんはここに置いてください。
「여기에」は物を置く位置を表し、日本語の「かばんはここに置いてください」の「ここに」と対応させることができます。
◆ 「そこ」と韓国語「거기」:聞き手に近い位置
韓国語の「거기」と日本語の「そこ」は、どちらも聞き手側の場所を指すことができます。二人が離れて立っているとき、話し手が相手の近くを指して「そこで待ってください」「そこに置いてください」と言う場合、韓国語では「거기」、日本語では「そこ」をよく使います。また、「거기」は会話ですでに話題に出た場所を受けるときにもよく使われます。たとえば最初にあるカフェについて話し、次の文で「거기」を使って「そこ」を表すような用法です。日本語の「そこ」にも似た使い方があります。
- 例文:거기에서 조금만 기다려 주세요.
ローマ字:geo-gi-e-seo jo-geum-man gi-da-ryeo ju-se-yo.
日本語:そこで少しだけ待ってください。
相手がすでに指定された場所の近くに立っている場合、話し手は「거기」で相手側を指します。日本語の「そこで少し待ってください」とよく似ています。 - 例文:거기에 제 가방이 있어요?
ローマ字:geo-gi-e je ga-bang-i i-sseo-yo?
日本語:そこに私のかばんがありますか。
相手の近くに置かれているかばんについて尋ねる場合、「거기」を使うことができます。日本語でも両者の位置関係によって「そこ」を使えます。 - 例文:어제 갔던 카페 기억나요? 거기 커피가 맛있었어요.
ローマ字:eo-je gat-deon ka-pe gi-eok-na-yo? geo-gi keo-pi-ga ma-si-sseo-sseo-yo.
日本語:昨日行ったカフェ、覚えていますか。
そこのコーヒーがおいしかったです。
ここでの「거기」は、目の前で聞き手に近い場所を指しているのではなく、前に話題に出たカフェを受けています。日本語の「そこ」も、会話の中ですでに出た場所を受けるために使うことができます。
◆ 「あそこ」と韓国語「저기」:話し手と聞き手の両方から離れた位置
韓国語の「저기」と日本語の「あそこ」は、どちらも話し手と聞き手の両方から離れた位置に使われます。たとえば二人で道路の向こう側にあるコンビニ、遠くの出口、ホームの反対側などを指す場合です。このとき、二人が見ているのは同じ遠くの場所なので、韓国語では「저기」、日本語では「あそこ」を使います。中国語ではどちらも「那裡」と訳されることがありますが、実際の位置関係は「거기/そこ」と異なります。
- 例文:저기가 버스 정류장이에요.
ローマ字:jeo-gi-ga beo-seu jeong-nyu-jang-i-e-yo.
日本語:あそこがバス停です。
話し手と聞き手が一緒に遠くのバス停を見るときに「저기」を使います。日本語の「あそこがバス停です」とよく似た場面です。 - 例文:저기에 편의점이 있어요.
ローマ字:jeo-gi-e pyeon-ui-jeom-i i-sseo-yo.
日本語:あそこにコンビニがあります。
コンビニが話し手と聞き手の両方から離れているため、「저기」を使います。日本語では「あそこにコンビニがあります」と表せます。 - 例文:저기 보이는 건물이 호텔이에요.
ローマ字:jeo-gi bo-i-neun geon-mul-i ho-tel-i-e-yo.
日本語:あそこに見える建物がホテルです。
二人が一緒に遠くの建物を見るとき、「저기」は両者から離れた位置を示しており、日本語の「あそこ」とよく似た使い方です。
◆ 「どこ」と韓国語「어디」:わからない場所を尋ねる
韓国語の「어디」と日本語の「どこ」は、どちらも場所を尋ねる疑問詞で、わからない場所を聞くときに使います。「トイレはどこですか」「どこで会いますか」「どこへ行きますか」といった質問では、日本語は「どこ」、韓国語は「어디」を使います。どちらも後ろの動詞に応じて異なる助詞と組み合わせるため、韓国語には「어디에/어디에서/어디로」、日本語には「どこに/どこで/どこへ」などの形があります。
- 例文:화장실이 어디예요?
ローマ字:hwa-jang-sil-i eo-di-ye-yo?
日本語:トイレはどこですか。
トイレの場所がわからないとき、「어디」をそのまま使って尋ねます。日本語の「トイレはどこですか」と直接対応させることができます。 - 例文:내일 어디에서 만날까요?
ローマ字:nae-il eo-di-e-seo man-nal-kka-yo?
日本語:明日どこで会いましょうか。
「어디에서」は、会うという動作が行われる場所を尋ねており、日本語の「明日どこで会いましょうか」の「どこで」に近い表現です。 - 例文:지금 어디에 가요?
ローマ字:ji-geum eo-di-e ga-yo?
日本語:今どこに行きますか。
ここでの「어디에」は移動先を尋ねており、日本語でも「今どこに行きますか」と表すことができます。
◆ 日本語「ここ・そこ・あそこ・どこ」と韓国語「여기・거기・저기・어디」の違い:
実際の場所を表す場合、4組の対応関係はかなり整っていますが、単語を見ただけで機械的に置き換えることはできません。「ここ/여기」と「どこ/어디」は比較的わかりやすい一方、「そこ/거기」と「あそこ/저기」は、中国語ではどちらも「那裡」と訳されやすいため混同しやすい組み合わせです。後者の2組では、その場所が聞き手に近いのか、それとも話し手と聞き手の両方から離れているのかを先に確認すると、より正確に選べます。
日本語の「ここ・そこ・あそこ・どこ」は、初級で習う4つの簡単な場所表現に見えますが、実際に間違えやすいポイントは位置関係に集中しています。中国語なら「那裡」の一語で済む場面でも、日本語ではより細かく分けます。話し手に近ければ「ここ」、聞き手に近ければ多くの場合「そこ」、話し手と聞き手の両方から離れていれば「あそこ」、場所がわからなければ「どこ」です。
「そこ」と「あそこ」で迷ったときは、中国語でどの「那裡」に訳すかを先に考える必要はありません。まず話し手と聞き手がどこに立っているかを見るほうが早く判断できます。話し手と聞き手が離れている場合、「そこ」は通常、聞き手側にあります。二人が同じ場所に立っている場合に、「そこ」が教科書でよく示されるような中間の範囲に近くなります。「あそこ」は、どちら側から見てもさらに遠い場所です。
また、「ここ・そこ・あそこ・どこ」は場所を示すだけの語であり、実際の文では後ろに続く助詞や動詞も確認する必要があります。「どこにありますか」は存在する位置を尋ねる文で、「どこで食べますか」は動作が行われる場所を尋ねる文です。場所を表す語そのものと「に/で」の役割を分けて考えると、この4つの場所指示詞をすべて同じ「どこ・そこ」の感覚で混同しにくくなります。
よくあるFAQs
「ここ」は話し手の近く、「そこ」は主に聞き手側、または話し手と聞き手が同じ側にいる場合の中間的な範囲、「あそこ」は両者から離れた場所、「どこ」はわからない場所を尋ねるために使います。判断するときは、話し手・聞き手・場所の位置関係を一緒に見る必要があります。
「そこ」は聞き手がいる範囲と関係することが多く、「あそこ」は話し手と聞き手の両方から離れています。二人が同じ側に立っている場合、「そこ」が中間的な範囲を指すこともあるため、固定された距離だけで判断することはできません。
「ここ」は場所を指し、「これ」は物を指します。たとえば「ここは出口です」はこの場所が出口であることを表し、「これは切符です」はこの物が切符であることを表します。
「どこに」は存在・到達・物を置く位置などを尋ねるときによく使い、「どこで」は動作が行われる場所を尋ねます。たとえば「トイレはどこにありますか」はトイレの位置を尋ね、「どこで食べますか」はどこで食べるのかを尋ねています。
最も基本的には「すみません、トイレはどこですか」と言えます。より丁寧な場面では「お手洗いはどちらですか」もよく使われ、「どちら」は「どこ」をより丁寧にした表現として使えます。