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ChatGPTは2026年10月20日、4桁のPINコードやFace ID、Touch ID、対応デバイスの認証機能を使って、他人に見られたくないチャット履歴を保護できる「Locked chats(チャットのロック機能)」を導入しました。ロックしたチャットは通常の履歴一覧や検索結果から非表示になりますが、内容はアカウント内に保持されるため、後から再び開いて会話を続けることができます。
この機能は、ChatGPTで個人的な相談や仕事の企画、顧客情報などを扱う人にとって便利です。これまでは、特定のチャットをサイドバーに表示したくない場合、アーカイブするか削除するしかありませんでした。Locked chatsの登場により、内容を残したまま日常的なアクセスを制限するという選択肢が加わりました。画面を共有する機会が多い人や共用パソコンを使う人、時々ほかの人にスマートフォンを貸す人などに適しています。
ただし、チャットのロックとデータの暗号化は別のものです。OpenAIは、この機能の導入によってチャットの保存期間やモデルの学習設定、企業向けワークスペースのポリシーを変更したわけではありません。また、ロックによってChatGPTのProjectsやMemory、ファイルへのアクセスにも影響が生じる可能性があります。ChatGPTを長期的な仕事のツールとして利用している場合は、PINを設定する前に確認しておきたい制限がいくつかあります。
ChatGPTのチャットロック機能とは?利用できるプランとデバイス
ChatGPTのチャットロック機能は、既存のチャット履歴へのアクセスを保護するための機能です。会話の内容を保存しながら、機密性の高い情報が通常のチャット一覧に表示されないようにすることを主な目的としています。
ロックを有効にすると、対象のチャットは「Projects → Locked chats」という専用エリアに移動し、通常のチャット履歴やピン留めした項目、チャットの検索結果には表示されなくなります。内容を確認するには、PINまたは対応デバイスの認証を通過する必要があります。認証後はそのままメッセージを送信して会話を続けられるため、新しいチャットを作成する必要はありません。
ここでいう「ロック」は、アカウント内に完全に分離された別のデータ領域が作られるという意味ではありません。チャットは引き続き元のOpenAIアカウントに属しており、Locked chatsに移動しても、データの保存やモデルの改善、ワークスペースの管理に関するルールが自動的に変更されることはありません。
ChatGPT Locked chatsに対応しているプランとプラットフォームは?
OpenAIは、Locked chatsを2026年10月20日から段階的に提供開始したことを明らかにしています。対象となるのはFree、Go、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各プランです。Web版、iOS、Androidに加え、新しいバージョンのmacOSおよびWindowsデスクトップアプリにも対応しており、有料プランの契約者だけが利用できる機能ではありません。
認証方法はプラットフォームによって多少異なります。スマートフォンでは対応する生体認証やデバイスのロック解除機能を利用できますが、Web版とデスクトップアプリでは主に4桁のPINを使用します。
| 利用プラットフォーム | 対応する認証方法 | 利用時の違い |
| ChatGPT Web版 | 4桁のPIN | 認証状態は現在のタブでのみ有効 |
| macOSデスクトップアプリ | 4桁のPIN | 対応する新しいバージョンが必要 |
| Windowsデスクトップアプリ | 4桁のPIN | 対応する新しいバージョンが必要 |
| iOS | PIN、Face ID、Touch ID | 生体認証を利用するには、デバイスが対応しており、機能が有効になっている必要がある |
| Android | PIN、対応するデバイスのロック解除方法 | デバイスの機能に応じた認証方法を利用可能 |
同じOpenAIアカウントであれば、異なる対応デバイスでも共通のアカウントPINを使用します。ただし、生体認証はデバイスごとに設定する必要があります。また、ChatGPT for Healthcareではこの機能を利用できません。CodexのチャットやローカルのWorkチャットも対象外ですが、条件を満たすクラウド上のChatまたはWorkのチャットは、プラットフォームの対応状況に応じてロックできます。
現在も段階的な提供が続いているため、対象プランを利用していても「Lock chat」の項目がまだ表示されない場合があります。
ロックできないChatGPTのチャットは?
Locked chatsは、すべての種類のチャットに対応しているわけではありません。OpenAIの公式ドキュメントによると、一時チャット、アーカイブ済みのチャット、グループチャット、共有リンクから作成されたチャット、スケジュールタスクや会議の録音、バックグラウンドタスクを含むチャットでは、そのまま「Lock chat」を使用することはできません。
旧バージョンのHealth機能に関連する一部のチャットや、回答をプロジェクトのソースとして保存したチャットにも制限があります。また、スケジュールタスクが設定されているチャットは、現在そのタスクが一時停止中であっても、関連するスケジュールを削除してからロックの対象になるかどうかを確認する必要があります。
この制限は、ChatGPTの自動化機能を頻繁に利用する人にとって特に重要です。例えば、毎日のニュースをまとめるために使っているチャットにスケジュールタスクが設定されている場合、そのチャットをLocked chatsに移動して、従来どおりタスクが実行されることを期待することはできません。ロックされたチャットのエリアでは、スケジュールタスクの新規作成や更新にも対応していないため、自動化機能を引き続き利用したいチャットは、通常のチャットとして管理する必要があります。
ChatGPTのチャットをロックする方法|PINの設定とロック解除
Locked chatsを初めて利用する場合は、まずロックの対象となる既存のチャットから設定を始める必要があります。アカウントPINの設定が完了すれば、その後はロックされたチャットのエリアで直接新しいチャットを作成できるため、毎回通常のチャットを作ってから移動する必要はありません。
ChatGPTの4桁のPINを設定する方法
保護したいチャットを開き、タイトルの横にある「⋯」のその他のオプションをクリックして、「Lock chat」を選択し、もう一度確認します。アカウントPINをまだ設定していない場合は、ChatGPTから4桁のPINの作成を求められます。PINを入力して再確認すると設定が完了し、チャットがLocked chatsに移動します。
その後、内容を確認したいときは、サイドバーから「Projects → Locked chats」に進み、PINを入力するか、対応するデバイス認証を行うことで、ロックされたチャット履歴を閲覧できます。
PINはOpenAIアカウントに紐づいており、現在使用しているスマートフォンやパソコンだけを保護するものではありません。同じアカウントで複数のワークスペースにログインしている場合も、共通のアカウントPINを使用します。ただし、別のOpenAIアカウントに切り替えた場合は、それぞれ個別に管理する必要があります。
なお、PINは何度でも無制限に入力できるわけではありません。一定回数連続して入力を間違えると、ChatGPTは認証を一時的に制限します。再び試すには、制限時間が終了するまで待つ必要があります。
ロックしたチャットは自動的に再ロックされる?
PINの入力に成功すると、ChatGPTは一時的なアクセス権限を付与し、現在のLocked chatsエリアで内容を確認したり、会話を続けたりできるようになります。この認証によってチャットのロックが永久に解除されるわけではありませんが、個々のチャットから離れるたびにPINの再入力が必要になるわけでもありません。
Web版では、認証状態は現在のブラウザータブでのみ有効です。ページを再読み込みするかタブを閉じるとアクセス権限が終了し、別のタブで開く場合も再認証が必要になります。デスクトップアプリでは、認証済みのウィンドウ単位でアクセスが許可され、そのウィンドウから一定時間離れると自動的に再ロックされます。
スマートフォンではルールがより明確です。iOSとAndroidでは、ロックされたチャットのエリアから離れて1分が経過するか、アプリをバックグラウンドに切り替えて1分が経過すると、その認証によるアクセス権限が自動的に終了します。
注意したいのは、ロック操作を実行しても、現在の画面に表示されているチャットの文章がすぐに消えるとは限らないという点です。Web版では、現在のタブで開いている内容がそのまま残る可能性があり、ログイン済みのほかのデバイスでも、チャット一覧が更新されるまで以前のタイトルが一時的に表示される場合があります。そのため、画面を共有したり、ほかの人にデバイスを渡したりする前には、「Lock now」を手動で選択し、本文とチャットのタイトルが非表示になったことを確認してから次の操作に進むことをおすすめします。
ChatGPTのチャットのロックを解除する方法
特定のチャットを追加で保護する必要がなくなった場合は、Locked chatsに移動して対象のチャットを開き、その他のオプションから「Unlock chat」を選択して確認します。
ロックを解除すると、そのチャットは通常の履歴一覧に戻り、検索インデックスが更新された後は検索結果にも再び表示されるようになります。ただし、そのチャットが元々ChatGPTのProjectに属していた場合、ロック解除後に元のプロジェクトへ自動的に戻ることはありません。通常のチャット一覧に移動するため、それまで利用していたプロジェクトの指示やファイルを改めて確認する必要があります。
ChatGPTのチャットロック・アーカイブ・一時チャット・削除の違い
ChatGPTには以前からアーカイブ、一時チャット、削除の機能があるため、Locked chatsの登場によって、これらの機能がどう違うのか分かりにくくなっています。
データ管理という観点では、それぞれの機能が解決する問題は異なります。アーカイブは主にチャット一覧を整理するためのもので、一時チャットは通常の履歴に残す必要のない会話に向いています。削除は、不要になった内容を取り除くための機能です。一方、Locked chatsは内容の保存とアクセス制限を両立するもので、今後も利用する必要はあるものの、普段の操作中には表示したくないチャットに適しています。
| 機能 | 主な用途 | アカウント内に保存されるか | PINが必要か | データの取り扱い |
| チャットのロック | 機密性の高いチャットを非表示にし、アクセスを制限する | はい | はい | 従来のデータ設定とモデル改善設定が適用される |
| チャットのアーカイブ | 通常のチャット一覧を整理する | はい | いいえ | 保存期間は通常のチャットと同じ |
| 一時チャット | 通常の履歴に残す必要のない会話を行う | 一時チャットの状態では通常の履歴に保存されない | いいえ | モデルの改善には使用されず、安全上の目的で最長30日間保存される可能性がある |
| チャットの削除 | 不要になったチャットを削除する | いいえ | いいえ | データの削除・保存ポリシーに従って処理される |
例えば、完成済みの記事の下書きを一時的に一覧から見えなくしたいだけなら、アーカイブで十分です。一方、個人的な相談の内容を今後も繰り返し確認する必要があり、検索結果には表示したくない場合は、ロックするほうが適しています。
最初からチャットを長期間保存するつもりがない場合は、一時チャットのほうが目的に合っている可能性があります。一時チャットの状態では、会話がモデルの改善に使用されることはなく、メモリの作成や更新も行われません。ただし、安全上の目的でコピーが最長30日間保存される場合があります。一時チャットを通常の会話として保存することを選択した場合は、それ以降、通常のチャットの設定に従って処理されます。
保存する必要がなくなったデータについては、削除を検討すべきです。OpenAIの説明によると、削除したチャットはアカウントの画面から直ちに取り除かれ、通常は30日以内にシステムから完全に削除される予定となります。ただし、安全上の理由や法的義務などによって例外が適用される場合もあります。
ChatGPTのチャットロックは安全?PINはデータの暗号化の代わりにはならない
チャットのロックによって改善されるのは、日常的なアクセスに関するプライバシーです。最も直接的な効果は、通常のチャット履歴から他人が会話を簡単に開けないようにすることです。
ただし、OpenAIは公式ドキュメントで、この機能の保護範囲を明確にしています。Locked chatsはエンドツーエンド暗号化を提供するものではなく、独立した暗号化保管領域を作成するものでもありません。つまり、チャットを開くためにPINが必要であっても、データを復号できるのはアカウント所有者だけだと判断することはできず、プラットフォームに従来から適用されているデータ処理ポリシーの影響を受けなくなるわけでもありません。
TechCrunchとEngadgetも、2026年10月20日の報道で、この機能をチャット画面のプライバシーを追加的に保護するものと位置づけており、データ保存のセキュリティを全面的に変える技術的なアップデートとは捉えていません。
ロックしたチャットもAIの学習に使われる?
チャットの内容がモデルの改善に使用されるかどうかは、従来のアカウントのデータコントロール設定によって決まります。
個人向けChatGPTアカウントで、今後の会話をモデルの学習に使用されたくない場合は、「Settings → Data controls」に進み、「Improve the model for everyone」をオフにできます。この設定はLocked chatsとは別に管理されるため、チャットをロックしてもモデルの改善機能が自動的に無効になることはありません。反対に、モデルの改善をオフにしても、既存のチャットが自動的に非表示になったり、削除されたりすることはありません。
Business、Enterprise、Eduのワークスペースでは、異なるデータ管理方式が採用されています。OpenAIによると、これらのワークスペースの内容はデフォルトではモデルの学習に使用されません。ただし、組織の管理設定に応じて、データの保存やアクセス、コンプライアンスに関する異なるポリシーが適用される場合があります。
ChatGPTの共有リンクはチャットをロックすると無効になる?
無効にはなりません。これはLocked chatsを利用するうえで、特に注意が必要な制限の一つです。
チャットをロックする前に共有リンクを作成していた場合、その後元のチャットをLocked chatsに移動しても、既存の共有リンクは引き続き開ける可能性があります。リンクを持っている人は、以前共有された内容を閲覧できます。ロック中に新しく追加したメッセージが既存の共有内容に自動的に反映されることはなく、ロックされた状態のチャットから新しい共有リンクを作成することもできません。
例えば、未公開の製品企画をChatGPTの共有リンクで外部の協力会社に提供した後、内容に機密情報が含まれているため、そのチャットをロックすることにしたとします。この場合、自分のサイドバーからチャットが消えていても、外部の受信者は元のリンクから以前共有された部分を引き続き閲覧できる可能性があります。
外部からのアクセスを停止したい場合は、別途「Settings → Data controls → Shared links」で共有リンクを管理し、削除する必要があります。ただし、リンクを取り消しても、ほかの人が以前コピーした内容やスクリーンショット、別の場所に保存したデータまで同時に消えるとは限りません。
企業の管理者はロックされたチャットを閲覧できる?
企業向けワークスペースにおいても、Locked chatsは組織の既存のデータガバナンスを代替するものではありません。
OpenAIの説明によると、ワークスペースの管理者が従業員のチャットのロックを直接解除したり、従業員に代わってアカウントPINをリセットしたりすることはできません。ただし、ロックされたチャットが企業の管理対象から完全に外れるわけではありません。ChatGPT EnterpriseとEduのワークスペースでは、ロックされたチャットの内容もOpenAI Compliance Platformから取得できる会話メッセージの記録に含まれ、対象となるデータは組織の既存のポリシーに従って、権限を持つ担当者がアクセスできる場合があります。
そのため、チャットをLocked chatsに移動することで、会議中や共用デバイスでの誤操作による情報露出のリスクを減らすことはできます。しかし、内容に顧客の個人情報や秘密保持契約に関わる情報、社内機密が含まれる場合は、そもそも会社がそのようなデータをChatGPTに入力することを許可しているか確認する必要があります。PINを設定しても、データ自体の機密区分が変わるわけではありません。
ChatGPTのチャットをロックするとMemory・Projects・ファイルに影響する?
ChatGPTを長期的なプロジェクトの管理に利用している人にとって、Locked chatsの影響はチャット一覧だけにとどまりません。
現在のChatGPTでは、プロジェクトの指示、メモリ、ファイル管理にそれぞれ異なる利用ルールがあり、ロック操作によって一部の情報へのアクセス方法が変わります。同じProjectを利用して記事の執筆や顧客ニーズの分析を継続したり、調査資料を別のナレッジベースに整理したりしている場合は、ロックする前に、どの背景情報を引き続き利用する必要があるのか確認しておくべきです。
ChatGPTのMemoryはチャットをロックした後どうなる?
Locked chatsでは独立したメモリを利用できますが、この分離は完全に双方向というわけではありません。
OpenAIの公式ドキュメントによると、アカウントまたはワークスペースでMemoryが有効になっている場合、ロックされたチャットでも通常のMemoryに保存されている関連情報を利用できます。一方、チャットをロックした後に追加されたメッセージからは、ほかのロックされたチャットで使用できるメモリが作成される場合がありますが、通常のチャットで使用するMemoryが直接更新されることはありません。
例えば、ある仕事の相談を通じて、チャットをロックする前にChatGPTがブランド名や文章の好み、仕事の背景を記憶していたとします。その後「Lock chat」を実行しても、既存のメモリが自動的に消去されることはありません。ロックした後に未公開の企画情報を新たに追加した場合、その情報は設定条件を満たせばほかのロックされたチャットで利用できますが、通常のチャットのメモリに直接反映されることはありません。
注意したいのは、ロックを永久に解除した後、チャット全体がアカウント設定に応じて通常のMemoryに再び利用される可能性がある点です。一方、ロック中に作成されたメモリは、ロックを解除しただけで通常のメモリに自動的に追加されるわけではありません。
こうした仕組みによって、Locked chatsは特定の情報が通常の会話に引き継がれるのをある程度抑えられます。ただし、異なる顧客や企業の機密性の高い背景情報を扱う場合は、この機能だけでデータを完全に分離できると考えるべきではありません。
ChatGPT Projects内のチャットをロックすると、元のプロジェクト設定は使えなくなる?
使えなくなります。しかも、この変更はその後の作業結果に直接影響する可能性があります。
OpenAIは、ロックの対象となるプロジェクト内のチャットをLocked chatsに移動すると、元のChatGPT Projectから切り離され、そのプロジェクトの指示、ファイル、メモリを利用しなくなることを明らかにしています。後からロックを永久に解除しても、チャットは通常の履歴一覧に戻るだけで、元のプロジェクトに自動的に復帰することはありません。
例えば、Webサイトの記事を書くためのプロジェクトに、ブランド固有の文体やSEOの執筆ルール、参考資料が設定されているとします。チャットがプロジェクト内にある間は、これらの設定を引き継いで会話を続けられます。しかし、そのうち一つのチャットをロックした場合、以降に追加する内容にも元のプロジェクト指示が自動適用されるとは考えられません。
すでに作成した内容が消えるわけではありません。主な影響は、会話を続ける際に元のプロジェクトの背景情報を参照できるかどうかにあります。そのため、プロジェクト内の文書や固定ルールを頻繁に利用する必要があるチャットについては、単に非表示にする必要があるかどうかだけでなく、ロック後の作業負担も事前に検討すべきです。
ロックされたチャットのファイルは、ほかの会話でも使える?
チャット内に直接アップロードしたファイルや、そのチャットで作成したファイルについては、Locked chatsによってアクセスも制限されます。
元のチャットがロックされている間、これらの保護対象ファイルは、そのチャットからしか開けません。PIN認証を通過していても、ほかの通常のチャットや別のロックされたチャットで直接使用することはできません。また、ファイルをChatGPT Spaceに保存していた場合、ロック中はSpaceや関連する検索結果からも非表示になり、元のチャットのロックを永久に解除すると再び表示されます。
ただし、この保護が、過去に参照したすべてのデータに自動的に適用されるわけではありません。ファイルが元々Spaceに独立して保存されていた場合や、Google Driveなどの外部連携サービスから取得したものである場合は、元の保存先で設定されたアクセス権限が引き続き適用されます。
このため、ロックする前に「チャット内で作成したファイル」と「ほかの場所から読み込んだファイル」を区別する必要があります。両方が同じChatGPTの会話に登場していても、必ずしも同じアクセス制限を受けるとは限りません。
ChatGPTとNotionを併用する場合、データをどう管理すべき?
ChatGPTでデータを分析して下書きを整理し、完成した内容をNotionに保存するワークフローでは、Locked chatsを一部の会話履歴に対する追加のアクセス保護として利用できます。ただし、従来のナレッジベース管理を直接置き換える用途には適していません。
例えば、顧客向けの提案書をChatGPTで何度も検討する過程では、未確定の予算や複数の提案内容の比較、社内の意見などが会話に含まれることがあります。こうした議論を保存しておく価値はあるものの、普段の操作中には表示したくない場合、情報の機密性に応じてロックするかどうかを判断できます。一方、内容が確定した正式な提案書や業務上の決定事項、共同作業用の文書は、組織のルールに従ってNotionに整理することで、より安定した文書管理と共有の仕組みを維持できます。
ただし、文書をNotionに移したからといって、データが自動的により強固に保護されるわけではありません。ページの共有権限、データベースのメンバーがアクセスできる範囲、外部のAIツールが読み取れる内容について、それぞれ確認する必要があります。
特に、MCPやほかのコネクターを使ってChatGPTとNotionを連携している場合、チャットをロックしても、外部ツールに付与済みの権限が自動的に取り消されることはありません。データがすでに別のツールを通じてコピー、保存、共有されている場合は、そのツール側の権限設定で管理する必要があります。
両者のナレッジ管理における役割分担については、「NotionのAIに追加料金を払うべき?ChatGPT・Claude・MCP連携から考える2026年のナレッジベースの役割」も参考になります。また、MCPを使ってAIエージェントにNotionへのアクセスを許可している場合は、「Notion公式MCPコネクターに広告挿入の指摘:AIエージェントの信頼境界と自衛のための4つの設定」も参考にしながら、外部コネクターがアクセスできるデータの範囲を詳しく確認できます。
ChatGPTのPINを忘れたらどうする?リセットするとロックしたチャットがすべて永久削除される可能性
Locked chatsを利用する前に特に確認しておきたい制限が、PINを忘れた場合のデータ復旧方法です。
OpenAIは、PINを忘れただけでチャットが直ちに削除されることはないと明言しています。ただし、アカウントPINのリセットを選択すると、以前のPINで保護されていたすべてのロック済みチャットに加え、それらのチャットにのみ保存されているメモリやファイル、その他の内容が永久に削除されます。この操作は取り消せず、OpenAI Supportでも削除されたデータを復元することはできません。
これは、一般的なWebサイトでメールを使ってパスワードをリセットし、元のアカウント内容をそのまま保持する仕組みとは大きく異なります。Locked chatsを使い始める前に、「PINの変更」と「PINのリセット」は結果がまったく異なる操作であることを理解しておく必要があります。
現在のPINを覚えていれば、チャットを残したまま変更できる
現在のPINを覚えていて、別の4桁の番号に変更したいだけであれば、「Settings → Security and login → Account PIN」に進み、「Change PIN」を選択します。その後、現在のPINを入力し、新しいPINを設定します。
この方法であれば、既存のロック済みチャットは保持され、関連するメモリやファイルも通常のPIN変更によって削除されることはありません。普段はFace IDやTouch ID、デバイスのロック解除機能を使ってチャットを開いている場合でも、アカウントPINを変更する際には現在の4桁のPINを入力する必要があります。
そのため、PINをほかの人に知られた可能性があるだけで、現在の番号を覚えている場合は、不要なデータ損失を防ぐためにも、リセットではなく変更機能を優先すべきです。
PINを忘れてリセットすると、どのデータが削除される?
PINを完全に忘れてしまった場合、公式に案内されている方法は、同じ設定画面から「Reset PIN」を選択し、本人確認を完了した後、削除に関する警告を確認して、新しいアカウントPINを設定するというものです。
注意したいのは、リセットの影響が現在操作しているチャットだけに限られるわけでも、特定のデバイス内のデータだけが削除されるわけでもないことです。PINはOpenAIアカウントに紐づいているため、リセットを確定すると、以前のPINで保護されていたすべてのロック済みチャットが影響を受けます。関連する専用メモリや保護対象のファイルも、あわせて永久に削除される可能性があります。
Business、Enterprise、Eduのワークスペースでも、管理者がメンバーに代わって以前のPINを復旧したり、PINのリセットによって削除されたチャットを復元したりすることはできません。
ロックしたチャットに重要な調査結果や顧客とのやり取りの記録、長期的な仕事の資料が含まれている場合は、必要な内容がルールに適合した場所に保存されているか、あらかじめ確認しておくべきです。Locked chatsを唯一のデータ保存先にしないことが重要です。
ChatGPTのチャットロックはどんな場合に便利?利用前に保護の目的を確認
Locked chatsは、今後も繰り返し確認する必要があるものの、普段の操作中にほかの人には見られたくないチャットに適しています。例えば、私生活に関する相談や未公開の企画案、仕事中に共有画面へ直接表示したくない内容などは、ロックすることで意図しない情報露出のリスクを減らせる可能性があります。
主な目的がサイドバーの整理であれば、通常はアーカイブで十分です。チャットを長期間保存する必要がない場合は、一時チャットや削除を検討できます。一方、企業秘密や顧客の個人情報、法規制に関わる文書については、ChatGPTへの入力が認められているかどうかを、従来のデータ利用ルールに従って判断する必要があります。PINを設定しただけで、機密保持の要件を満たしたことにはなりません。
実際に利用する際は、すでに作業が完了していて、なお保存する価値のあるチャットを一つ選び、ロック機能を試してみる方法があります。複数のデバイス間で認証が正常に動作するか、共有リンクやMemory、Projects、ファイルへのアクセスが従来の利用目的に合っているかを確認できます。元のチャットがプロジェクトの指示に大きく依存している場合や、継続的に自動化タスクを担当している場合は、ロックによってその後の操作負担が増えないか検討する必要があります。
ChatGPTのチャットロック機能の目的は明確です。保存が必要な機密性の高いチャットを、通常の履歴一覧に常時表示させずに管理できるようにすることです。ただし、データの保存やモデル改善に関するポリシーが変わるわけではなく、すでに共有されたコピーや外部ツールのアクセス権限まで管理できるわけでもありません。ChatGPTやNotion、その他の仕事用ツールでデータを管理している場合は、チャットの用途に応じてロックの必要性を判断し、必要な正式文書は別途保存したうえで、PINのリセットによって生じる可能性のあるデータ損失を事前に確認しておくことが適切です。
よくある質問(FAQ)
Locked chatsは、指定したチャットを通常の履歴一覧や検索結果から非表示にし、会話内容を保持したまま、4桁のPINまたは対応デバイスの認証によってアクセスを制限する機能です。
ロックの対象となるチャットを開き、「⋯」から「Lock chat」を選択して、案内に従って4桁のPINを設定します。その後は「Projects → Locked chats」から本人認証を行い、内容を確認できます。
公式発表によると、Free、Go、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各プランに段階的に提供されます。Web版、iOS、Android、新しいバージョンのmacOSおよびWindowsアプリに対応しています。
機能がまだ提供されていない可能性に加え、一時チャットやアーカイブ済みチャット、グループチャット、スケジュールタスクや会議録音、一部の特殊機能を含むチャットは、ロックの対象外となる場合があります。
はい。ただし、ルールはデバイスによって異なります。Web版では認証済みのタブを再読み込みするか閉じるとアクセス権限が終了します。iOSとAndroidでは、ロックされたチャットのエリアから離れるか、アプリをバックグラウンドに切り替えて約1分後に再ロックされます。
いいえ。チャット画面へのアクセス時に追加の認証が必要になる機能であり、エンドツーエンド暗号化された保管領域が作られるわけではありません。従来のデータ保存やモデル改善の設定も自動的には変更されません。
モデルの改善に使用されるかどうかは、アカウントの既存のデータコントロール設定と適用されるポリシーによって決まります。チャットをロックしても、「Improve the model for everyone」が自動的にオフになることはありません。
自動的には無効になりません。ロック前に作成した共有リンクは引き続き開ける可能性があるため、Data controlsのShared linksから別途取り消す必要があります。すでにコピーまたは保存された内容まで削除することはできません。
アーカイブは主に通常のチャット一覧を整理するための機能で、追加のPIN認証は必要ありません。ロックではチャットが通常の一覧や検索結果から非表示になり、再び開く際には認証が必要です。
はい。ロック前に作成された通常のメモリは自動的に削除されません。ロック後に作成された新しいメモリは、条件を満たすほかのロックされたチャットで利用できますが、通常のチャットで使用するMemoryが直接更新されることはありません。
対象となるプロジェクト内のチャットをロックすると、元のProjectから切り離され、プロジェクトの指示やファイル、メモリを利用できなくなります。ロックを永久に解除しても、元のプロジェクトへ自動的に戻ることはありません。
ロックされたチャット内に直接アップロードまたは作成した保護対象のファイルは、通常、そのチャットからしか開けません。独立して保存されているファイルや外部サービスと連携しているファイルについては、元のアクセス権限が適用されます。
できません。「Reset PIN」を実行すると、以前のPINで保護されていたすべてのロック済みチャットと、その専用メモリやファイルが永久に削除され、サポートでも復元できません。現在のPINを覚えている場合は、「Change PIN」を使用することでデータを保持できます。
ロックによって画面上での情報露出は減らせますが、企業のデータ分類や共有権限、監査、コンプライアンスポリシーの代わりにはなりません。機密情報をChatGPTに入力できるかどうかは、引き続き組織のルールに従って判断する必要があります。