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日本語の「可能形」は、動詞を「できる/できない」という意味に変える形です。「話す」が「話せる」になると「話すことができる」、「行く」が「行ける」になると「行くことができる」という意味になります。少し難しいのは、中国語の「可以」が、能力、時間や環境の条件、さらには相手の許可まで表せるのに対し、日本語ではすべてを「可能形」だけで処理しないことです。「カードが使える」と「入ってもいい」は、どちらも中国語では「可以」と訳せますが、実際に表している内容は異なります。動詞の変化には決まったルールがあるため、本当に区別する必要があるのは、その文が能力、現在の条件、それとも許可について話しているのかという点です。
日本語「可能形」とは?能力や条件の面で「できる」ことを表す
日本語の「可能形」は、もとの動作を「その動作をする能力がある」「その動作をする条件が整っている」「現在その動作ができる」という意味に変えます。「話す」は単に話すという動作ですが、「話せる」になると話すことができるという意味になります。「行く」は移動する動作を表し、「行ける」は行くことが可能だという意味です。
そのため、「可能形」は話し手がその行動をしたいかどうかを表すものではなく、必ずしも誰かから許可をもらっていることを意味するわけでもありません。例えば「明日は行けません」は、時間、交通、そのほかの条件によって明日は行くことができないという意味であり、「行きたくない」という意味ではありません。「この部屋ではWi-Fiが使えます」は、この部屋の設備や環境によってWi-Fiを利用できることを表しています。
- 例文:日本語が少し話せます。
読み方:にほんごがすこしはなせます。
意味:日本語を少し話すことができます。
「話す」が「話せる」になり、日本語を話す能力があることを表しています。 - 例文:このホテルでは無料Wi-Fiが使えます。
読み方:このホテルではむりょうワイファイがつかえます。
意味:このホテルでは無料Wi-Fiを利用できます。
ここでは、利用者がWi-Fiを操作する能力を持っているかどうかではなく、ホテル側の設備が利用できる条件を提供していることを表しています。 - 例文:明日は予定があるので、参加できません。
読み方:あしたはよていがあるので、さんかできません。
意味:明日は予定があるので、参加できません。
「参加できない」は、スケジュール上の条件によって参加できないという意味であり、「参加したくない」とは異なります。
日本語「可能形」の作り方|五段・一段・「する/来る」の変化を整理
日本語の「可能形」を作るには、まずもとの動詞が五段動詞、一段動詞、それとも「する/来る」の不規則動詞なのかを判断します。可能形になった後は、多くの場合、一段動詞と同じように活用します。例えば「話せる→話せない→話せます」のように変化します。
| 動詞の種類 | 「可能形」の作り方 | 辞書形 | 可能形 | 否定形 |
|---|---|---|---|---|
| 五段動詞 | 最後の仮名をe段に変える+る | 書く | 書ける | 書けない |
| 五段動詞 | 最後の仮名をe段に変える+る | 話す | 話せる | 話せない |
| 五段動詞 | 最後の仮名をe段に変える+る | 飲む | 飲める | 飲めない |
| 五段動詞 | 最後の仮名をe段に変える+る | 買う | 買える | 買えない |
| 一段動詞 | 「る」を取る+られる | 食べる | 食べられる | 食べられない |
| 一段動詞 | 「る」を取る+られる | 見る | 見られる | 見られない |
| 不規則動詞 | 固定変化 | する | できる | できない |
| 不規則動詞 | 固定変化 | 来る | 来られる | 来られない |
五段動詞の「可能形」|u段をe段に変えて「る」を付ける
五段動詞は、五十音表を見ると変化のルールを理解しやすくなります。「書く」の最後の「く」を同じ行のe段である「け」に変え、その後ろに「る」を付けると「書ける」になります。「飲む」なら「む→める」と変化して「飲める」になります。
よく使う変化は次のとおりです。
| 辞書形 | 可能形 | 意味 |
|---|---|---|
| 会う | 会える | 会うことができる |
| 書く | 書ける | 書くことができる |
| 泳ぐ | 泳げる | 泳ぐことができる |
| 話す | 話せる | 話すことができる |
| 待つ | 待てる | 待つことができる |
| 死ぬ | 死ねる | 死ぬことができる |
| 遊ぶ | 遊べる | 遊ぶことができる |
| 飲む | 飲める | 飲むことができる |
| 帰る | 帰れる | 帰ることができる |
- 例文:このペンなら、小さい字も書けます。
読み方:このペンなら、ちいさいじもかけます。
意味:このペンなら、小さい字も書くことができます。
「書く→書ける」で、道具の条件が整っているため、書くという動作が可能であることを表しています。 - 例文:今日は早く帰れます。
読み方:きょうははやくかえれます。
意味:今日は早く帰ることができます。
「帰る」は五段動詞なので、最後の「る」を「れ」に変えて「る」を付け、「帰れる」になります。 - 例文:駅まで歩けますか。
読み方:えきまであるけますか。
意味:駅まで歩けますか。
「歩く→歩ける」で、文脈によって体力、距離、現在の状況などが歩くことを可能にしているかを尋ねています。
一段動詞の「可能形」|「る」を取って「られる」を付ける
一段動詞の変化は比較的分かりやすく、辞書形の最後にある「る」を取って「られる」を付けます。「食べる」は「食べられる」、「見る」は「見られる」になります。
- 例文:この店では朝から和食が食べられます。
読み方:このみせではあさからわしょくがたべられます。
意味:この店では朝から和食を食べることができます。
「食べる→食べられる」で、ここでは店が料理を提供しているという条件を表しています。 - 例文:この映画は来週からオンラインでも見られます。
読み方:このえいがはらいしゅうからオンラインでもみられます。
意味:この映画は来週からオンラインでも見ることができます。
「見る→見られる」で、来週以降はオンラインで見ることが可能になることを表しています。 - 例文:今日は忙しくて、ゆっくり寝られません。
読み方:きょうはいそがしくて、ゆっくりねられません。
意味:今日は忙しくて、ゆっくり寝ることができません。
「寝る→寝られる」の否定形で、現在の条件が十分ではないことを表しています。
「する/来る」の「可能形」|「できる/来られる」はどう使う?
「する」は五段動詞や一段動詞のルールでは変化せず、可能形は固定で「できる」になります。そのため、「予約する」は「予約できる」、「参加する」は「参加できる」となります。
「来る」の可能形は「来られる」で、読み方は「こられる」です。
- 例文:スマホから予約できます。
読み方:スマホからよやくできます。
意味:スマートフォンから予約できます。
「予約する」の可能表現は「予約できる」で、Webサイトやサービスの機能説明でもよく使われます。 - 例文:来週なら参加できます。
読み方:らいしゅうならさんかできます。
意味:来週なら参加できます。
「参加する→参加できる」で、時間の条件が整っていることを表しています。 - 例文:明日の会議に来られますか。
読み方:あしたのかいぎにこられますか。
意味:明日の会議に来ることができますか。
「来る→来られる」で、相手の時間やスケジュール上、出席が可能かどうかを尋ねています。
日本語「可能形」の3つの主な使い方|能力・環境条件・現在の可否
同じ「可能形」でも、文によって答えている内容は異なります。「ピアノが弾ける」は長期的な能力について話していますが、「ここで充電できる」は設備や環境条件について述べています。「今日は会える」は、今日という時間の条件なら会うことができるという意味です。
「可能形」の使い方①|すでに身に付いている能力や技能を表す
言語、スポーツ、楽器、運転、仕事上のスキルについて話すとき、「可能形」はその人がその動作を完了できる能力を持っていることを表します。この能力は通常、その日だけ成立するものではなく、学習、練習、経験などによって身に付けたものです。
- 例文:姉は英語と韓国語が話せます。
読み方:あねはえいごとかんこくごがはなせます。
意味:姉は英語と韓国語を話すことができます。
「話せる」は言語能力を表しており、今この瞬間に話しているかどうかを説明しているわけではありません。 - 例文:田中さんは車が運転できます。
読み方:たなかさんはくるまがうんてんできます。
意味:田中さんは車を運転できます。
「運転できる」は運転能力を持っていることを表しており、実際に今運転しているかどうかは別の問題です。 - 例文:この漢字は読めますが、まだ書けません。
読み方:このかんじはよめますが、まだかけません。
意味:この漢字は読めますが、まだ書けません。
読む能力と書く能力は別なので、同じ人でも「読める」けれど「書けない」ということがあります。
「可能形」の使い方②|設備・サービス・環境上の可否を表す
ホテル、駅、レストラン、Webサイト、Appなどの説明では、「可能形」がよく使われます。この場合の焦点は、人がその操作をできる技能を持っているかどうかではなく、その場所やシステムに、その動作を実行できる条件が用意されているかどうかです。
例えば「この店ではカードが使えます」は、客がクレジットカードの使い方を知っているという意味ではなく、その店がクレジットカード決済に対応しているという意味です。「アプリから変更できます」も操作能力のテストではなく、そのシステムが変更機能を提供していることを表しています。
- 例文:この駅では無料Wi-Fiが使えます。
読み方:このえきではむりょうワイファイがつかえます。
意味:この駅では無料Wi-Fiを利用できます。
「使える」は設備やサービスの条件について述べています。 - 例文:アプリから予約を変更できます。
読み方:アプリからよやくをへんこうできます。
意味:Appから予約を変更できます。
「変更できる」は、システムに変更機能があることを表しています。 - 例文:この美術館では館内の一部で写真が撮れます。
読み方:このびじゅつかんではかんないのいちぶでしゃしんがとれます。
意味:この美術館では、館内の一部で写真を撮ることができます。
施設案内の文脈では、「撮れる」はその場所で撮影できる条件があることを表し、実際には規則上撮影が許可されているという意味も含みやすくなります。
「可能形」の使い方③|現在の時間・体調・そのほかの条件で可能かどうかを表す
「可能形」は、その時点だけ成立している可否を表すこともあります。「明日は会える」は、永久に会う能力があるという意味ではなく、明日のスケジュールなら会うことができるという意味です。「今日は飲めない」も、薬を飲んでいるため今日は飲酒できないという意味かもしれず、酒を飲む能力がないという意味ではありません。
- 例文:午後三時以降なら電話できます。
読み方:ごごさんじいこうならでんわできます。
意味:午後3時以降なら電話できます。
「なら」が時間条件を限定しており、それ以外の時間帯では必ずしも電話できるとは限りません。 - 例文:今日は薬を飲んでいるので、お酒は飲めません。
読み方:きょうはくすりをのんでいるので、おさけはのめません。
意味:今日は薬を飲んでいるので、お酒は飲めません。
ここでの「飲めない」は能力不足ではなく、体調や服薬の条件によって飲酒できないことを表しています。 - 例文:急げば、まだ終電に間に合えます。
読み方:いそげば、まだしゅうでんにまにあえます。
意味:急げば、まだ終電に間に合えます。
前半の「急げば」が成立条件を示し、その条件を満たせば終電に間に合うことがまだ可能だと判断しています。
日本語の「可能形」は必ず「が」を使う?「が/を」の実際の違い
「可能形」の前に置かれる動作の対象には「が」がよく使われますが、「可能形になったら必ず『を』を『が』に変える」と覚えるのは正確ではありません。「日本語が話せる」「ピアノが弾ける」は非常に典型的な表現ですが、現代日本語では「を」が可能文で使われることもあり、特に文が動作そのものに焦点を置いている場合に見られます。
例えば「英語が話せる」は、学習時に最も覚えやすい基本形です。しかし、実際の会話では「英語を話せる人」「この曲を弾ける人」のような自然な表現も使われます。そのため、初級ではまず「が+可能形」に慣れるのが実用的ですが、「を」が使われていたら文法的に間違いだと判断するのは適切ではありません。
「可能形+が」|一般的な能力表現でよく使う基本形
✅ 日本語が話せます。
日本語を話すことができます。
✅ ピアノが弾けます。
ピアノを弾くことができます。
このような文では、「日本語」「ピアノ」を能力が成立する対象として捉えているため、「が」が非常に自然です。
「を+可能形」も使える|現代日本語の「が/を」の揺れ
✅ 日本語を話せるスタッフがいます。
日本語を話せるスタッフがいます。
✅ この曲を弾ける人を探しています。
この曲を弾ける人を探しています。
そのため、「可能形=『を』は必ず『が』に変える」という説明は、初級者向けの目安としては便利ですが、例外のない絶対的なルールではありません。
日本語「可能形」「〜ことができる」「〜てもいい」は何が違う?
「可能形」と「動詞辞書形+ことができる」は、基本的にどちらも「あることができる」という意味を表せます。主な違いは、文の長さ、文体、使われる場面です。「可能形」は短く、特に日常会話でよく使われます。「〜ことができる」は形がより明示的で、規則、Webサイトの機能説明、正式な案内文などでよく使われます。
| 比較項目 | 「可能形」 | 「〜ことができる」 | 「〜てもいい」 |
|---|---|---|---|
| 基本的な意味 | できる、実現可能 | あることをすることができる | してもよい、許可されている |
| 主な焦点 | 能力・実現可能性 | 能力・機能・制度上の可能性 | 許可 |
| ニュアンス | 短く、日常的 | 完全な形で、説明文向き | 日常的な許可・許可を求める表現 |
| 例 | カードが使える | カードを利用することができる | 写真を撮ってもいい |
| よくある意味 | できる、可能 | 〜することができる | 〜してよい |
「可能形」と「〜ことができる」の違い|日常的な表現と説明的な表現
この2つは多くの文で言い換えることができ、意味の差もそれほど大きくありません。ただし、日常会話では通常、より短い「可能形」が選ばれます。
✅ この店ではカードが使えます。
この店ではカードが使えます。
✅ この店ではカードを利用することができます。
この店ではカードを利用することができます。
前者は店員が普通に説明するときのような自然な表現で、後者はWebサイト、利用規約、正式な案内文などで使われやすい表現です。特別な文体上の理由がなければ、日常会話ですべての可能文を「〜ことができる」に長くする必要はありません。
「可能形」と「〜てもいい」の違い|できることと許可されていることは別
「可能形」は、中国語の「可以」と特に混同されやすい部分です。実際には、「入れますか」と「入ってもいいですか」は同じことを尋ねているわけではありません。
✅ 今、入れますか。
今、入ることができますか?
この文は、レストランにまだ席があるか、入口が開いているか、現在でも入場可能かなどを尋ねる場合があります。
✅ 今、入ってもいいですか。
今、入ってもいいですか?
こちらは相手に許可を求める表現で、相手が入ることを認めてくれるかどうかが焦点です。
「可能形」が扱うのは実現可能性であり、直接的に許可を表すのは「〜てもいい」です。
「撮れる」は可能?それとも許可?施設でよくある日本語
美術館、観光施設、レストランなどでは、「ここでは写真が撮れます」は自然に「ここでは写真を撮ることができます」という意味で理解されます。この場合、環境上撮影できることと、規則上撮影が認められていることが重なっているため、「可能形」でも実質的に許可の意味まで含むように感じられます。
スタッフに対して、撮影してよいかどうかを明確に確認したい場合は、「写真を撮ってもいいですか」と尋ねるほうが直接的です。
日本語「見える/見られる」の違い|自然に見えることと、条件があって見られること
「見られる」は「見る」の可能形で、見る機会や条件があることを表します。一方、「見える」は「見る」の可能形ではなく、独立した動詞で、物が自然に視界へ入ってくることを表します。
そのため、窓辺に座っていて自然に富士山が視界に入る場合は、通常「富士山が見える」と言います。ある映画がNetflixで視聴できる場合には、「見られる」が適しています。
「見える」は自然に視界へ入ることを表す
✅ この部屋から海が見えます。
この部屋から海が見えます。
海がもともと視界に入り、「見る」という動作を意識的に行わなくても見えるため、「見える」が自然です。
✅ 晴れた日はここから富士山が見えます。
晴れた日はここから富士山が見えます。
見えるかどうかは、主に天気や場所などの条件によって決まります。
「見られる」は条件や機会があって見ることができることを表す
✅ この映画は来月からNetflixで見られます。
この映画は来月からNetflixで見ることができます。
プラットフォームや時間の条件によって、「見る」という動作が可能になることがポイントです。
✅ 京都では古い町家を見られる場所がいくつもあります。
京都には古い町家を見ることができる場所がいくつもあります。
ここでは、実際にその場所へ行って見る機会があることを表しています。
「聞こえる」も「聞く」の可能形ではない
「見える」と同じように、「聞こえる」は音が自然に耳へ入ってくることを表します。
✅ 隣の部屋から音楽が聞こえます。
隣の部屋から音楽が聞こえます。
ある番組やコンテンツを聞くことができると言いたい場合は、文脈に応じて「聞ける」を使えます。
✅ この番組はインターネットでも聞けます。
この番組はインターネットでも聞くことができます。
「見える/見られる」「聞こえる/聞ける」は、どちらもほかの言語では「見える・聞こえる」と同じように訳される場合がありますが、日本語では自然に知覚されることと、意識的な動作が可能であることを区別します。
「見られる」はどう見分ける?可能・受身・尊敬の3つの判断方法
一段動詞の「〜られる」で難しい点の一つは、「可能形」「受身形」、そして一部の尊敬表現がまったく同じ形になることです。「見る」が「見られる」になったとき、それが「見ることができる」「誰かに見られる」「目上の人が見る」のどれなのかは、助詞と文脈から判断する必要があります。
| 文 | 「見られる」の働き | 意味 |
|---|---|---|
| この映画はネットで見られる | 可能 | この映画はネットで見ることができる |
| 日記を母に見られた | 受身 | 日記を母に見られた |
| 先生もこの映画を見られました | 尊敬 | 先生もこの映画をご覧になりました |
場所・時間・プラットフォームなどの条件がある場合は「可能形」のことが多い
✅ この展示は午後五時まで見られます。
この展示は午後5時まで見ることができます。
「午後五時まで」が、見ることのできる時間を限定しているため、ここでは可能の意味です。
「人に+見られる」が出てきたら「受身形」のことが多い
✅ スマホの画面を友達に見られました。
スマートフォンの画面を友達に見られました。
「友達に」が、誰が見る動作をしたのかを示しているため、ここでは受身です。
主語が尊敬すべき人物なら、尊敬表現の可能性もある
✅ 部長はもう資料を見られました。
部長はもう資料をご覧になりました。
ここでの「見られる」は、「見る」の尊敬語として使われている可能性があります。実際のビジネスでは、より区別しやすい「ご覧になる」もよく使われます。
日本語の「ら抜き言葉」とは?「食べれる」「見れる」は使える?
標準的な活用では、一段動詞の可能形は「食べられる」「見られる」「起きられる」です。ただし、日常会話では「ら」を省略した「食べれる」「見れる」「起きれる」もよく聞かれます。このような形を「ら抜き言葉」と呼びます。
✅ 標準形:この魚は生で食べられます。
この魚は生で食べることができます。
△ 会話でよく使われる形:この魚は生で食べれます。
意味は同じで、日常会話ではよく聞きますが、正式な文章では「食べられます」を使うのが基本です。
✅ 標準形:ここから花火が見られます。
ここから花火を見ることができます。
△ 会話でよく使われる形:ここから花火が見れます。
会話では「見れる」もよく使われますが、正式な文章では「見られる」が推奨されます。
日本旅行で使える「可能形」|カード・荷物預かり・入場はどう聞く?
日本旅行では、「クレジットカードが使えるか」「荷物を預けられるか」「今からでも入場できるか」などを尋ねるときに「可能形」がよく使われます。このような文の多くは、個人の能力を確認しているのではなく、店、設備、時間、ルールなどの条件によってその行動が可能かどうかを確認しています。
場面①|レストランで支払い方法を確認する
A:クレジットカードは使えますか。
クレジットカードはつかえますか。
クレジットカードは使えますか?
B:はい。VisaとMastercardが使えます。
はい。ビザとマスターカードがつかえます。
はい。VisaとMastercardが使えます。
📌 文法ポイント:「使えますか」は、店の決済設備やルールがクレジットカードに対応しているかを確認しており、カードを操作する能力を尋ねているわけではありません。
場面②|ホテルで荷物を預けられるか聞く
A:チェックアウトしたあとも、荷物を預けられますか。
チェックアウトしたあとも、にもつをあずけられますか。
チェックアウトしたあとも、荷物を預けられますか?
B:はい。午後六時までお預かりできます。
はい。ごごろくじまでおあずかりできます。
はい。午後6時までお預かりできます。
📌 文法ポイント:「預けられますか」は、荷物を預けることが可能かを確認する表現です。ホテル側は、より丁寧な「お預かりできます」を使ってサービス内容を説明しています。
場面③|最終入場時間を確認する
A:今からでも入れますか。
いまからでもはいれますか。
今からでも入れますか?
B:はい。五時半まで入れます。
はい。ごじはんまではいれます。
はい。5時半まで入れます。
📌 文法ポイント:「入れる」は、現在の時刻でも入場条件を満たしているかを確認しています。スタッフ専用エリアなどに入る許可を明確に求めたい場合は、「入ってもいいですか」のほうが適切です。
文化・表現上の補足:
- 日本の店や施設の案内文では「〜できます」が非常によく使われます。「予約できます」「利用できます」「変更できます」などは、システムやサービスが何を提供しているかを説明しています。そのため、旅行中に「できます」を見たとき、個人の能力だけを表すものだと考える必要はありません。
- 「できません」も制限を表すためによく使われます。「使用できません」「入場できません」のような表現は、制限を客観的な条件として提示できるため、直接的な禁止命令よりも案内やサービス説明に向いています。
- 本当に相手の許可を得る必要がある場合は、「可能形」と「〜てもいい」を区別する必要があります。レストランに今から入れるかを確認するなら「入れますか」、スタッフ専用エリアに入ってもよいかを尋ねるなら「入ってもいいですか」が適切です。
日本語「可能形」と韓国語「-(으)ㄹ 수 있다/없다」はどう対応する?
韓国語の「-(으)ㄹ 수 있다/없다」と日本語の「可能形」は、どちらもある動作が実現可能かどうかを表すことができます。韓国語では「動詞+-(으)ㄹ 수 있다」で「できる」、「-(으)ㄹ 수 없다」で「できない」を表します。日本語では、「話す→話せる」「食べる→食べられる」のように動詞そのものを変化させます。
どちらも能力と環境条件を表すことができますが、「許可」とは区別する必要があります。韓国語で「してもよい、許可されている」という意味を直接表すときは、「-아/어도 되다」がよく使われ、日本語の「〜てもいい」に近い働きをします。
◆ 類似表現①:韓国語「-(으)ㄹ 수 있다」で能力を表す
韓国語の「-(으)ㄹ 수 있다」は、ある動作を行う能力があることを表せます。言語、スポーツ、運転、そのほか練習によって身に付けた技能についてよく使われます。この使い方は、日本語の「可能形」が能力を表す場合と非常に近く、「話せる」「読める」「運転できる」などに対応します。
- 例文:저는 일본어를 조금 말할 수 있어요.
ローマ字:jeo-neun il-bon-eo-reul jo-geum mal-hal su i-sseo-yo.
意味:私は日本語を少し話すことができます。
「말할 수 있다」は日本語を話す能力を持っていることを表し、日本語の「日本語が少し話せる」に近い意味です。 - 例文:제 동생은 수영을 할 수 있어요.
ローマ字:je dong-saeng-eun su-yeong-eul hal su i-sseo-yo.
意味:私の弟/妹は泳ぐことができます。
「수영을 할 수 있다」は、すでに泳ぐ能力があることを表します。日本語の「泳げる」と同じように、今その場で泳いでいるかどうかを述べているわけではありません。 - 例文:민수 씨는 운전할 수 있어요.
ローマ字:min-su ssi-neun un-jeon-hal su i-sseo-yo.
意味:ミンスさんは運転できます。
「운전할 수 있다」は運転能力を持っていることを表し、日本語の「運転できる」に近い表現です。今実際に運転できる車があるかどうかは、また別の条件です。
◆ 類似表現②:韓国語「-(으)ㄹ 수 있다」で環境や条件による可能性を表す
「-(으)ㄹ 수 있다」は個人の能力だけでなく、設備、場所、サービス、時間などの条件によって、ある行動が可能になることも表せます。この場合、できる技能があるかどうかではなく、外部条件が整っているかどうかが焦点で、日本語の「使える」「予約できる」「見られる」などの可能表現に近くなります。
- 例文:이 앱에서 예약을 변경할 수 있어요.
ローマ字:i aeb-e-seo ye-yak-eul byeon-gyeong-hal su i-sseo-yo.
意味:このAppで予約を変更できます。
ここでは個人の技能ではなく、Appに予約変更機能があることを表しており、日本語の「このアプリで予約を変更できます」に近い使い方です。 - 例文:이 호텔에서는 무료 와이파이를 사용할 수 있어요.
ローマ字:i ho-tel-e-seo-neun mu-ryo wa-i-pa-i-reul sa-yong-hal su i-sseo-yo.
意味:このホテルでは無料Wi-Fiを利用できます。
「사용할 수 있다」はホテルが提供している設備やサービスの条件について述べており、日本語の「このホテルでは無料Wi-Fiが使えます」に近い表現です。 - 例文:이 영화는 다음 주부터 온라인으로 볼 수 있어요.
ローマ字:i yeong-hwa-neun da-eum ju-bu-teo on-ra-in-eu-ro bol su i-sseo-yo.
意味:この映画は来週からオンラインで見ることができます。
「볼 수 있다」は、時間とプラットフォームの条件によって視聴可能になることを表し、日本語の「この映画は来週からオンラインで見られます」に近い使い方です。
◆ 類似表現③:韓国語「-(으)ㄹ 수 없다」で現在できないことを表す
韓国語の「-(으)ㄹ 수 없다」は、時間、体調、設備、そのほかの条件によってある動作を実行できないことを表します。この「できない」は、必ずしも能力がないことを意味するわけではなく、「したくない」という意味でもありません。日本語の可能形の否定である「行けない」「参加できない」「飲めない」に近い表現です。
- 例文:내일은 일이 있어서 참석할 수 없어요.
ローマ字:nae-il-eun il-i i-sseo-seo cham-seok-hal su eop-seo-yo.
意味:明日は仕事があるので、参加できません。
「참석할 수 없다」はスケジュール上の条件によって参加できないことを表し、日本語の「明日は参加できません」と同じように、参加したくないという意味ではありません。 - 例文:오늘은 목이 아파서 오래 말할 수 없어요.
ローマ字:o-neul-eun mok-i a-pa-seo o-rae mal-hal su eop-seo-yo.
意味:今日は喉が痛いので、長く話すことができません。
普段は話す能力があっても、今日の体調では長時間話せないという意味で、日本語の可能形が現在の条件不足を表す場合に近い使い方です。 - 例文:배터리가 없어서 지금 전화할 수 없어요.
ローマ字:bae-teo-ri-ga eop-seo-seo ji-geum jeon-hwa-hal su eop-seo-yo.
意味:バッテリーがないので、今は電話できません。
「전화할 수 없다」は電話の使い方を知らないという意味ではなく、スマートフォンのバッテリーという外部条件によって一時的に電話ができないことを表し、日本語の「今は電話できません」に近いニュアンスです。
◆ 日本語「可能形」との基本的な違い:
日本語では、動詞そのものを活用させて「話せる」「行ける」「食べられる」などの可能形を作ります。一方、韓国語では動詞の後ろに「-(으)ㄹ 수 있다/없다」を付けて表現します。どちらの言語でも、能力と実際の条件による可否を表すことができます。直接「許可」を表したい場合、日本語では「〜てもいい」、韓国語では「-아/어도 되다」を使うことが多いため、ほかの言語で「可以」と表現されていても、それが「できる」という意味なのか、「してもよい」という意味なのかを先に確認する必要があります。
日本語の「可能形」が主に扱うのは、能力と実現可能性です。話せるか、明日行けるか、店でカードが使えるかといった内容は、すべて可能形で表せます。一方、相手の許可を得る必要がある場合は、「〜てもいい」のような許可表現を使います。「見える/見られる」「聞こえる/聞ける」が出てきたときは、自然な知覚について述べているのか、意識的な動作を行う条件が整っているのかを確認する必要があります。また、「食べれる」「見れる」は日常会話では実際によく使われますが、正式な文章や試験では「食べられる」「見られる」を使うほうが無難です。
よくある質問 FAQ
「可能形」は、ある動作をする能力がある、またはその動作を実行できる条件が整っていることを表します。「日本語が話せる」は日本語を話す能力があるという意味で、「明日は行けない」は明日は条件上行くことができないという意味です。可能形そのものは、意志や許可を直接表しません。
必ずではありません。「日本語が話せる」「ピアノが弾ける」は非常に典型的な能力表現なので、初級ではまず「が」を使う形を学ぶことが多いですが、現代日本語では「日本語を話せる人」「この曲を弾ける人」のような自然な表現も使われます。「可能形では絶対に『を』を使えない」というルールではありません。
標準的な形は「食べられる」で、「食べれる」は一般に「ら抜き言葉」と呼ばれる形です。日常会話では「食べれる」「見れる」も非常によく使われますが、JLPT、学校の試験、ビジネス文書、正式な文章では「食べられる」「見られる」を使うのが基本です。
「見える」は、あるものが自然に視界へ入ることを表します。例えば「窓から海が見える」です。一方、「見られる」は「見る」の可能形で、見る機会や条件があることを表します。例えば「この映画はネットで見られる」です。前者は自然な知覚、後者は意識的に見るという行動が可能かどうかに焦点があります。
「可能形」は、その行動ができるかどうかを表し、「〜てもいい」は、その行動をしてよいか、許可されているかを表します。「今、入れますか」は、現在入場可能かどうかを尋ねる表現です。「今、入ってもいいですか」は、今入ってもよいか相手に許可を求めています。どちらもほかの言語では「可以」と訳されることがありますが、日本語では判断するポイントが異なります。